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チャンめぐみのちょこっと中国NEWS

中国ちょこっとニュース Vol.132

■中国新指導者が直面する3大課題=「貧富の格差」「男余り」「環境・食品の安全」
環境時報、3月7日

 2013年3月5日、米ニュース専門放送局・CNNは、まもなく新指導者が誕生する中国で、政府が直面する最も緊迫した課題は「貧富の格差」「若年層の男女比不均衡」「環境や食品の安全問題」の3つであると論じた。
 CNNが複数の専門家に取材した結果、専門家が指摘した中国の新指導者層が直面する最大の課題は次の3点だった。
1.貧富の格差
中国政府は今年2月、社会福祉に対する支出を今後5年以内に2%増とする計画を発表した。ある経済アナリストは、「これでは貧富の格差を解消するためには不十分」と評し、「中国政府がより強大な社会保障システムを作り上げれば、病気や失業、老後問題など、将来の不安に備えて貯金しなければならない国民の負担が軽減する。そうなれば、国民は消費により前向きになり、成熟した消費主導型の経済構造を確立できる」と話す。
2.男女比不均衡(男余り)
男児を重んじる思想が根強く残る中国では、1970年代末から導入された「一人っ子政策」実施以来、若い世代の男女比のバランスが大きく崩れてしまった。ある進化生物学者は、数百万人の男性が一生独身のまま過ごさなければならない可能性を指摘し、早急な対策が必要であると主張する。
3.水や空気、食品の安全
低価格を売りとした労働集約型輸出経済の発展は、国土の自然環境を破壊し、汚染を拡大してきた。北京をはじめとする中国東北部の深刻な水不足、重慶や成都など内陸部にまでおよぶ大気汚染、南部の酸性雨、産業廃棄物による農耕地汚染、悪質業者による汚染食品の流通など、ある作家は、「水や空気、食品に関して全国13億人の安全を保障することは、新指導者層が直面する最大の課題の1つである」と指摘している。


■「GDPと健康どっちが重要?」、このままでは数年後にガン患者が激増―中華医学会会長
新華社通信、3月6日

 第12期全国人民代表大会(全人代、日本の国会に相当)の全人代代表として2回目の参加となる中華医学会会長の鐘南山氏(76)が「国内総生産(GDP)と健康、どちらが最も大切か。真剣にこの問題を考慮しなければならない時となっている」と警笛を鳴らした。
 鐘氏は、「以前は、環境問題はまだ先の話で、配慮を加えればそれでいいと考えられていたが、今は配慮などという悠長な問題ではなくなっている。国民の基本的な生活要素が脅かされており、環境問題は危機的な問題となっている」と指摘した。
 鐘氏は、2002年に広東省で新型肺炎(SARS)が流行した際、「病院は戦場。戦士である我々が行かなくて、誰が行くのか」と医療関係者を激励し、自らも最前線で治療に当たったことで、一躍有名になった。
 一方、最近中国で深刻化している大気汚染に関して、鐘氏は、「非常に重視すべき問題。このままの状態では、数年後にガン患者が激増するだろう。その時になってから行動してもおそすぎる」と緊急を要する問題であることを指摘した。


■中国:発がん性のある地溝油、毎年350万トンが食卓に
レコードチャイナ、 3月10日

 3月9日、中国の国営通信社・新華社は、マイクロブログ上で、「地溝油は胃がんの発がん性物質を含む」とする医師の見解を伝えた。
 SARSと戦った医師として有名な鐘南山氏は、中国で毎年産出される700~1400万トンの廃油のうち、350万トンが地溝油(廃油や残飯などから抽出され、食用油として再利用されている有害な油)として食卓に上がっていると指摘。地溝油には胃がんのもととなる発がん性物質が含まれているとした。
 また、同氏は中国で粉ミルクや牛乳がメラミンに汚染されていたのと同様に、地溝油についても監督・規制問題であると定義。逃げ道を作りやすい局部的な管理ではなく、統一的な監督・規制が望ましいと述べた。


■資産800億円超の大富豪議員が83人、世界一大富豪が多い議会・全人代
レコードチャイナ、 3月9日

 3月8日、英紙フィナンシャル・タイムズは記事「中国全国人民代表大会:世界一大富豪が集まる議会」を掲載した。
 中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が開幕したが、おそらく大富豪議員の数は世界一だろう。両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議の総称)代表のうち、資産10億ドル(約803億円)の大富豪は83人を数える。米国の上院、下院には10億ドル以上の資産を持つビリオネアの議員は一人もいない。全人代代表の資産トップは中国飲料メーカー大手・ワハハの創始者・宗慶後氏。総資産額は130億ドル(約1兆400億円)に達している。
 中国で格差は極めて敏感な話題であり、習近平総書記も就任直後から格差是正につながる汚職追放、腐敗撲滅を唱えている。しかしこれこそが大富豪たちを政界に向かわせる動力になっていると中国社会科学院の馮興元研究員は指摘する。大富豪たちの上につるされた斧(おの)、それがいつ落ちるかを決めるのは官僚だ。大富豪たちは自分の身を守るため、自ら、あるいは代理人を官僚にしているという。


■中国の汚染対策、答えは日本にある=技術移転が日中関係改善のきっかけに
レコードチャイナ、 3月7日

 3月4日、米誌フォーチュンは記事「中国の汚染、答えは日本にある」を掲載した。
 汚染された空気という"中国の輸出品"が届く中、日本では環境技術の移転によって中国を支援しようとする動きが見られる。尖閣問題で日中の対立が続く中、二国間関係を改善しようとする動きは歓迎するべきだろう。
 汚染対策の面では日本は中国にとって最良のパートナーだ。1960~70年代、日本も公害に苦しんだ過去があり、その経験は現在の中国にとって貴重なものとなるだろう。東京都と北京市はすでにゴミ処理、水処理の技術交流協議を進めている。東京は最先端のシステムを備えており、この技術によって都市清潔度に関する国連のランキングで底辺から上位へと躍進した。


■中国で離婚ブーム、目的は"税金逃れ"=税制改変前に駆け込み
レコードチャイナ、 3月9日

 3月6日、仏AFP通信によると、中国の多くの都市でこの数日間、離婚件数が急増している。離婚急増の原因は、政府が新たに発表した不動産に関する税制の改変法案だという。
 中国政府は1日、不動産価格の適正化と投機的売買を抑制することを目的に、中古住宅物件売却で得た利益の20%を徴税するなど5項目の新税制の法案を発表した。ところが、夫婦で所有していた物件に関しては、双方が離婚した場合には徴税の対象とならないことが明らかになり、税金逃れを目的とした離婚が急増している。この場合、平均的には1万ユーロ(約125万円)相当の税金が免除となるようだ。(※正確には、夫婦で所有した2件目以降の物件に適用される)
 役所で離婚が受理されたばかりだというある女性は、AFP通信の取材に「今日中にも不動産を売却する予定」だと話した。中国国内の報道では、こうしたケースは広東省やハルビン(黒龍江省)、寧波(浙江省)など全国各地の都市に拡大している。
 役所で離婚を管理している部署の担当者も「離婚した人たちの多くは、不動産の売却が済むと臆面なく再婚するつもりでいる」、「離婚が見せかけだけと分かっていながらどうすることもできない」と話していることを、上海日報が伝えている。


■お金はあるけど常識がない!中国富裕層子弟が引き起こしたトンデモ事件
レコードチャイナ、 3月11日

 3月8日、米華字ニュースサイト・多維新聞は記事「中国富二代出没注意」を掲載した。
 中国大富豪の子弟による海外留学が注目を集めている。単に大金持ちだからというわけではない。そのあまりにも礼儀知らず、常識知らずの行動が海外の人々を驚かせている。
 その典型となったのが19歳の中国人留学生・徐義淳の事件だ。2012年11月、米ワシントン州の住宅街で無免許運転。25歳の米国人女性が運転する車と衝突し死亡させた。
 この交通事故をシアトル・タイムズが報道し、注目を集めた。第一に制限時速30マイル(48キロ)の住宅街で70マイル(時速112キロ)ものスピードを出し、一時停止も守らなかったこと。第二にその金持ちぶり。米国に来るや否やキャッシュでベンツを購入したという。第三に留学したばかりのこの学生がたびたびパーティーに出没し、これまで4人もの女性とのドライブを楽しんでいたこと。
 そして何より人々を驚かせたのがこの少年が「中国式解決」を身に付けていたことだ。事故後、徐は警官に542ドル(約4万3500円)を渡し、買収しようとしたのだった。この徐の行動に怒った裁判所は200万ドル(約1億6000万円)という高額の保釈金を要求した。だが驚いたことに今年3月、徐の母親が渡米し、いともたやすく200万ドルを支払ったという。
 徐の事件は、これまでの中国大富豪子弟の留学がすでに海外で問題を引き起こしていることを象徴している。彼らが中国独特の価値観を持ち込み、好き勝手に振る舞うことに外国人は不安を感じているのだ。ある中国人はこう皮肉っている。中国富裕層の留学、移民が多い国には「中国富二代(富裕層の子弟)出没注意」と書いた立て札を立てるべきだ、と。


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プロフィール

安藤チャンめぐみ

安藤チャンめぐみさん
中国上海出身。上海で大学を卒業後に来日。東京大学大学院で農学生命科学研究科の修士課程を経て、ドイツ系企業バイエルのグループ企業に就職してマーケティングや貿易業務に従事。日中間の架け橋的なビジネスに注力したいと退職し独立した。現在、日中間のビジネスを開拓しながら、某テレビ局で中国全般に関するニュースなどの通訳・翻訳の仕事、取材同行などに携わっており、5年以上の実績がある。最近は日本と中国の起業家精神や女性の自立心の違いにも注目している。